【先輩munecoの声を聞く⑤】消えない不安も、自ら立ち上げた患者会が癒しに │ つぼみさん

【先輩munecoの声を聞く⑤】消えない不安も、自ら立ち上げた患者会が癒しに │ つぼみさん

乳がんを体験した女性たちがインタビューに答えてくれました。
(若年性乳がんサポートコミュニティPinkRingに協力いただき、ボランティアスタッフの皆さんが協力してくれました)
先輩munecoの素直な言葉は、同じ悩みを持つ仲間にとって共感の連続です。
数回にわたってご紹介していきますので、ぜひごらんください。

今日は、つぼみさん(罹患年齢 31歳)の声をご紹介します。

①家族構成

→夫、息子2人(当時7歳、4歳)、犬1匹

➁仕事

→看護師

③病気を発見したきっかけ、心境

→子育てが落ち着いて久々の数年ぶりの夜勤を終え帰宅。いつもは子供優先のお風呂タイムもその日は夜中の帰宅でゆっくりお風呂でのんびり体を洗っていたらしこりに気づく。
「この年齢でがんのはずがない」と軽い気持ちで受診。まさかの乳がんの告知。医療者ではあったが、急に当事者になってしまうと動揺が大きく「死んでしまうのか?子供のことをどうしよう?仕事はどうしよう?」と不安は溢れるばかり。

④罹患した当時、どんなことを考え、どのような不安や辛い思いがあったか?

→周りに同世代で乳がんになった仲間がおらずとても孤独だった。
仕事や家事をしていてもどこか上の空で、乳がんという事実に加えて治療の副作用からも気分にも波があり急に悲しくなったり不安が押し寄せる時もあった。
永遠とこの状況が続くのではないか?自分のことで精一杯で看護師を離職しようとも考えていた。

⑤罹患したことで、変わったこと

あたりまえに過ごしていた時間はあたりまえでないことを感じ、生きられていることに感謝するようになった。
一時は「乳がん」を理由に色々なことから逃げていた。しかし時間とともに体や心も落ち着き、「乳がん」になった体験を弱みではなく強みに変えていこう。体験したからこそ得たものにフォーカスして価値ある体験へ変えていこう。と思えるようになった。
それ以降も病気のことに限らず、生きていく上でのトラブルや困難に対しても、目の前で起きている事実の自分にとっての意味などにフォーカスして物事を捉えるようになった。

⑥Pink Ring に出会って感じたことや気持ちの変化

→術後9年目にして初めて体感し、この場所の必要性を強く感じて、PinkRingの北海道支部を立ち上げた。
「北海道の仲間のために」と思いながらのスタートであったが、私自身が1番勇気と元気を頂いている。
そして、9年経過していたので「私はもう大丈夫」と思っていたけれど、その場を体感したことで、孤独な想いや何年経ってもこれから先への不安はゼロにはなっていないことに気づくと同時に、その想いが回を重ねる毎に癒されていく感覚があった。

⑦今の自分から当時の自分に伝えてあげたい言葉は?

→寂しくて辛かったよね。
でも、今は心強い仲間に囲まれて北海道の仲間のために邁進しているよ。
それはあなたが感じていたどん底の気持ちがあったからこそ繋がった世界だよ。
安心して未来を信じて歩んできてね。頑張ってくれてありがとう!


罹患当時は悲しくなったり不安になったり、気持ちの波と共に生活するのが大変だったつぼみさん。
時間が心を癒し、自分の体験を強みに変え、北海道のAYA世代のみんなのために一歩を踏み出してくださったおかげで、今はたくさんのmunecoたちが救われています。

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