自分らしさを大切に、外見の変化をケアするためのガイドブック

自分らしさを大切に、外見の変化をケアするためのガイドブック

日常生活を送りながら治療をするがん患者さんが増えている今、友人や職場での対人関係、ママ友などお子さんに関わる集まり…といった、さまざまな社会でのがん治療に関わる外見の変化の影響を気にする方は多くいらっしゃいます。

脱毛や皮膚障害(爪の変形、色素沈着など)、手術痕などによる見た目の変化は、切実な悩みです。
抗がん剤による副作用以外にも、ホルモン療法ではシミが増えたり肌質が変わったりといったこともあるでしょうし、放射線治療で皮膚の色が濃くなってしまう、という影響もありますね。

職業によっては「外見の変化が社会的信用に関わる」「がんだとバレて昇進に響く」など、外見=社会の評価と捉えてしまい不安に思われる方もいるのではないでしょうか…(これは、社会全体の意識も変わっていかなければならない部分ではありますが、その点に関してはまた後日。)

がん治療に伴う外見の変化に対するケアのことを「アピアランス(外見)ケア」といいます。
国立がん研究センター中央病院外見関連患者支援チーム(現・アピアランス支援センター)の造語なんだそうです。

日常生活を心地よく送っていくために、アピアランスケアは非常に大事です。小さなことでも気になってしまうと普段の暮らしが消極的になってしまいます。
悩みがある場合は遠慮せず、主治医や看護師さんに相談することをお勧めします。
また、経験者同士がお話しできるコミュニティで情報を得られることも多々あります。

国立がん研究センター中央病院 アピアランス支援センターのHPから髪、爪、肌、眉毛、まつ毛のケア方法についてなど、さまざまなアピアランスケアのガイドブック、リーフレットなどがダウンロードできます。とってもわかりやすく、思わず「へぇー」と声が出るほどためになるガイドブックが揃っています。

国立がん研究センター中央病院 アピアランス支援センターのHP

https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/division/appearance/080/index.html

見た目の変化をどれくらい気にするかは、本当に個人によると思います。
わたしも、胸の形が手術で変わり、放射線治療でもすっかり色素が沈着してしまって、落ち込んでいました。
そんな時、通っているクリニックの患者さんが自由に書き込めるノートの中に、退職される看護師さんが書いていた一言
「がんと向き合い、治療を乗り越え闘ってきた胸は、全摘であろうとも、温存であろうとも、どんな胸も全て美しいです。」
という言葉にとても救われました。
外見の変化に合ったケアやメイクなどを楽しみながら、がんを乗り越えた自分の身体を少しずつ受け入れ、好きになっていくことができたらと、今は前向きになれています。

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